「アートシンキングセッション」開催のご報告

受験の先のフェーズを見据えて
─「表現者」たちの対話 ─

2026年4月5日、VALLOON STUDIO SHIBUYAにて、湘南美術学院の講師陣によるトークイベント「アートシンキングセッション」を開催いたしました。

■「教える人」である前に、「つくる人」であること

湘南美術学院にとって、生徒たちを芸大・美大へ入学させるということは、予備校としての大きな目標の一つです。しかし、私たちが教育の真の価値として見据えているのは、受験というフェーズを越えた先にある「社会を拓く力」です。

本イベントは、かつて当学院でデザイン科責任者を務め、NYを拠点に活動していた新宮大史氏の帰国後初の個展に合わせて開催されました。
登壇したのは、新宮大史氏(taishishingu)のほか、現役講師でありながら自らも表現を続ける、山岸虎太郎氏(、梅本匡志氏(:@umemotocvteabo)、そして学院長の佐藤武夫氏の4名。
一人の「表現者」としての葛藤や制作の裏側を語り合うことで、生徒たちに「表現と共に生きる日常」を提示することを目的としました。

■多様な原点と、共通する「探究の姿勢」

セッションでは、登壇者それぞれの「表現との出会い」や「制作におけるヒントの見つけ方」が語られました。
「身近な素材に意味を見出すこと」や「言葉にならない想いを絵に託すこと」、「論理の中から生まれるズレを大切にすること」など、その手法や開始地点は驚くほど多様です。
しかし、全員に共通していたのは、迷いながらも自らの問いを掘り下げ、「手を動かし続けている」という事実でした。
これらは受験という枠組みにおいても、またその先の人生においても、自らの哲学で未来を発想するための欠かせない核となります。

■私たちがこの場を創る理由

今回のセッションを通じて私たちが生徒や社会に伝えたかったのは、アートとは強靭な「思考の土壌」を育むための唯一無二の方法であるということです。

私たちは、単に技術を伝達するだけの存在ではありません。生徒一人ひとりが「なぜそれをつくるのか」という本質的な問いを自分の中に持ち、受験の合否に関わらず、その後の人生を表現者として自律して歩んでいけるよう、共に悩み、考える伴走者でありたいと考えています。

「大学進学」はゴールではなく、一つの通過点に過ぎません。その先にある長い人生において、社会の変化に対応し続け、自らの「好き」を原動力に「社会で生きるための芯」を掴み取ってほしい。今回のイベントのような「生きた対話」の場を提供し続けることは、私たちの教育理念そのものの体現でもあります。

湘南美術学院はこれからも、表現の力を信じ、生徒たちが未来を自ら描き出すための環境づくりに邁進してまいります。